負ければ終わりのノックアウト方式の大会しかなかったころ、高校生のサッカープレーヤーが緊張感のある公式戦を楽しめるのは年に数回のみでした。しかも1クラブ(校)に1チームの制約のもとでは多くの補欠が生まれ、その一方で部員数が少ない、グラウンドがない、指導者がいないなどさまざまな理由でチームが編成できず、“クラブ”が育ちにくい状況にありました。
DUOリーグは、このような状況を打破すべく、東京都内の高校運動部とクラブユースで1996年から始まったユース(U-18)サッカーリーグです。それは、単に試合数を確保してレベルアップを図ろうというだけでなく、従来のスポーツ観、スポーツ習慣を見直し、日常生活の中にしっかりとスポーツを位置づけようとする試みです。
「DUOリーグの理念」に、目指す方向性が示されています。
いま、都内各地にDUOリーグモデルの「地区リーグ」が8つあり、その上位には東京都全域で「地区トップリーグ」が組織されています。「JFAプリンスリーグ関東」につながる公認リーグ、「Tリーグ」ともつながり、東京都では底辺からトップまで、レベル別のリーグ構造が確立しました。JFAの強力なリーダーシップのもと、「ユース年代にリーグ戦を」のムーブメントは全国に広がっています。
DUOリーグはその先駆けであり、全国のユースリーグのモデルとなっています。
これからは他のスポーツにも広めながら、ユース年代のプレーヤーが主体的にスポーツに取り組めるような仕組みづくりを目指していきたいと考えます。